国立日高青少年自然の家で働く学校の先生、学校教育×アウトドア
令和2年4月、道立高校から交流人事で国立日高青少年自然の家に赴任しました。商業教員として学校現場で5年間勤務する中で、「教育行政にも関わってみたい」という動機から、国立青少年教育振興機構への交流人事のお話をいただいたのがきっかけです。
今年で日高での勤務も3年目。商業教員必須の「電卓」を持たない習慣にもすっかり慣れ、指導に必要なアイテムは「火起こし器」へと変わりました。
北海道の大自然を活動の場とする関係者に、じつは学校の先生も含まれる?!
小中学校に比べると高校は自然体験活動から少し距離を置いているように思われがちです。
でも、そんなことはありません。
高校教員のバイブルの一つ、「高等学校学習指導要領(平成30 年告示)解説【特別活動編】」にこんなことが書かれています。
対話的な学びは、ホームルームなど同一集団の生徒同士の話合いにとどまるものではない。〔中略〕自然体験活動を通して自然と向き合い学校生活では得られない体験から新たな気付きを得ること〔中略〕など、感性や思考力、実践力を豊かにし、よりよい合意形成や意思決定ができるようになることも、特別活動における対話的な学びとして重要である。
私も日高に来てからというもの、子どもたちとの対話もさることながら、仕事とプライベートの両方で日高の「自然」と対話をする毎日を送っています(毎日は少し盛ったかな…)。
心臓が止まりそうな激しい対話もありますが、未知への興味関心、そして期待から「ワクワク」、「ドキドキ」するものがほとんどです。そんな自然体験活動の「ワクワク」、「ドキドキ」に「教育」の観点からアプローチし、価値を見いだしていく学校教育。北海道の大自然は、学校の先生にとっても欠かすことのできない大切な活動の場となっています。
(萱津大知/国立日高青少年自然の家 企画指導専門職)