北海道アウトドアフォーラム(HOF)が、活発な交流の場だと知らずに参加したのは、2017年の秋でした。
一人も知り合いがいない状態でフォーラムの環(わ)に飛び込み、終わった頃には名刺でいっぱい、知り合いでいっぱいの状態で帰路につくことができました。
僕は、野生動植物関連のコンサルタント会社に身を置く、鳥類専門の技術者です。
森林、草原、水辺などで多種多様な野生動植物と繋がり合って生活するという、ビジネスパーソンとしてはとても特異な世界で生きてきました。だから、これほどまでに異業種の方々と繋がったことに激しく興奮し、強く感動したのでした。
HOFで得た一つ一つの繋がりを大事にしたいと思い、その後も個別にコンタクトを取っていたところ、これらの繋がりがお仕事へと発展しました。安平町のはやきた子ども園さんが所有する北進の森で、生物多様性の保全と活用のお仕事が発生したのです。このお仕事は、HOF無くして成立しなかったので、その感謝の意を込めた活動紹介ポスターを携えて2019年のフォーラムにまた参加しました。
2019年のフォーラムも濃密な時間を過ごさせていただき、交流タイム中に「環境倫理」という深イイ言葉に出会うことができました。
環境倫理【かんきょうりんり】とは
市民や企業などがみずから環境を破壊することのないよう配慮し、生活様式や企業活動の形態を環境保全型に改めるための倫理。
毎年発生するようになった大災害、北海道にも上陸するようになった大型台風、今までと異なる動きを見せるヒグマ、凍らなくなった湖など、大きな環境変化が僕らの目の前に現れるようになりました。そしてこれらの環境変化が自分たちの生活やお仕事にも多大な影響を与え始めています。
こんな状況だからこそ、たくさんの人たちの環境に対する倫理観に触れて、吸収して、協力し合って活動してみたいと思いました。そして、思ったらやってみる!というHOF魂にも火がついて(すみません、HOFに対して勝手にこんなイメージを持っています)、『まる環(かん)ゼミ』を立ち上げた次第です。
まる環(かん)ゼミは、以下の4つのコンテンツで形成されています。
未来のアウトドア創造にも関係する情報がたくさん含まれていますので、気になった方は是非とも「まる環(かん)ゼミ」にご参加ください。
「まる環(かん)ゼミ」
ホームページ
※ ホームページからすべてのコンテンツを視聴することができます。
- 焚き火座談会 <令和3年度>
環境のプロ達が焚き火を囲んで環境を知る意義を語らう座談会を開催し、その模様を動画におさめました。「便利さを手に入れるために感性を失った」「ネイチャーの反対はアートなんだよ」「ビジネスと切り離して環境を知るということも大事」「しみじみと自然を味わう」など、次々と名言が飛び出します。無料で申込不要の自由視聴動画です。HOFメンバーも出演しているので、是非ご視聴ください。 - 環境を「知る」eラーニング <令和3年度>
環境倫理を語り合うためには、共通項となる必要最低限のネタ(=知識)を共有しておくことが大事だと考え、「環境を知る」をテーマに学び合うYouTube授業と振り返りオンライン授業を開催することにしました。前者はいつでもどこでも視聴でき、後者は北海道教育大学岩見沢校の能條教授をお招きして年4回開催する予定です(アーカイブ配信も予定しています)。参加申し込みが必要となりますが、無料且つ自分の好きなタイミングで視聴することができますので、忙しい方でも気軽に参加することが可能です。 - 環境を「考える」ワークショップ <令和4年度>
eラーニングに参加した方々とともに「環境を考える」をテーマとしたワークショップを開催したいと思っています。まさしく他人の環境倫理に直に触れる場ですね。 - 環境を「育む」報告会 <令和5年度>
一人一人が良いと感じている環境保全や自然保護の形を共有し、みんなで支え合う場を形成したいと考えています。
松岡和樹
(株)地域環境計画 北海道支社 生物多様性推進室
日頃は、森林、草原、水辺などで多種多様な野生動植物を調査する仕事を行っている。2021年度、満を持して「まる環(かん)ゼミ」を立ち上げる。
過去に北海道アウトドアフォーラム(HOF)へご参加いただいた皆様に、参加のご感想やその後の過ごし方などをお尋ねしています。いろんなHOFの活用法やアイデアをもらえるかも!
ご参加された方のご寄稿も受付しております。どしどし、お声をおきかせください!!
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