アウトドアに関わる仕事は、多岐にわたります。将来、指導者として、ガイドとして、経営者として、アウトドアに携わろうと考えている皆様へ、現役スタッフの声をお届けする「OB/OG訪問」
いろんな人がいて、いろんな形がある。
アウトドア業界へ、ようこそ。
今回は、登別市で活動する吉元美穂さんにインタビューしてみました。
#自然体験活動指導者 #地域づくり #SDGs #ネイチャーセンター #子育て支援 #NPO支援
なぜ、この業界に入ったのですか?
子どもの頃に「地球環境問題」に関心をもったことから、将来は環境に関わる仕事に就きたいと漠然とした思いがありました。大学(林学)では、政策や経済、NPO活動というキーワードに触れて、問題そのものに直接アプローチする活動だけではなく、それを引き起こしている構造的な問題に強く興味をもつようにもなりました。卒業後は企業の人材育成や組織開発にかかわる仕事に就きましたが、経済的な価値よりも社会貢献に関わる仕事がしたくなって転職を決めてしまいました。
ちなみに、自分が大学生当時は、今のようにいろんな場所でガイドや自然体験活動指導者の募集も目にしなかったので、環境に関わる仕事って何があるかよくわかっていなかった。今でこそ、地域おこし協力隊という地域に入る仕組みもないので、自分がやりたいことって何だろう、という気持ちもあまり整理しないままで業界に飛び込んでしまったところはあります。(笑)
苦労したことは何ですか?
イメージと勢いだけで転職したこともあって、現場に入って仕事をすることが「向いていない」と言われたこともあったり、自分が何ができるのかわからず悩んでみたり、一生懸命やろうとしたことがうまく表現できないことがとにかく多くありました。今振り返っても、世間知らずな部分が大きかったんだなとも思います。それでも、意気揚々と転職してしまっていたので、目の前の仕事でとにかく実績をだしていくんだ、キャリアアップするんだと必死でした。必死になりすぎて、周りにもたくさん迷惑をかけていたことも気が付かなかったことも多かったと振り返っています。
あとは、業界に知り合いがいなかったので、どういう風にキャリアアップしていったらいいのか、わからなかったことも苦労した部分です。業界に携わる人自体が今ほどそう多くない当時、たくさん出会った指導者の方々の中でも、専業で、女性で、長くキャリアを磨いた人との出会いは得難かったです。そして、当時は若手だったのですが、会合やなにかに出ても同世代に会うチャンス、まして気の合う仲間を探すこともなかなか難しかったなと思います。そういう経験があったから、北海道アウトドアフォーラムの取り組みは素晴らしいと思っています。
いまの仕事を教えてください。
野外教育をコア技術にもつモモンガくらぶに所属し活動しています。勤務先は登別市内に複数あって、ネイチャーセンターで自然体験活動の指導に携わりつつ、0歳児から未就学児が親子で通う子育て支援センターや、NPO支援を行う市民活動センターで管理や事業の企画・運営を行っています。モモンガくらぶが目指す、環境保全・地域づくりの取り組みを体現するために、多様な事業展開になった結果です。事務局長という名の通り、団体活動に関わるさまざまな事務的なことをやっていますし、働いているメンバーが働きやすくやりがいのある場をつくるために仕事をしています。
これからの展望を教えてください。
自然を通じた出会いの中には、人と自然をつなぐたくさんの指導者がいます。これからは、こうしたかけがえのない指導者を応援することやフォローできる環境をつくることにも力を使いたいと思っています。今、このサイトを運営しているHONのメンバーのひとりとしても活動しています。自分で貢献できることがあれば、なんでもチャレンジしたいとも思っています。人と人、人と自然をつなぐ、このミッションの中で、未来を見据えて持続する組織運営に挑戦していきたいです。
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